【連載:データ流通ことはじめ】データ流通はなぜ注目される?(後編)

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こんにちは、「データ流通市場の歩き方」編集部の小澤です。

 

前回の記事に引続き、本記事では、「データ流通」という言葉のあたらしい用法について説明していきます。

 

4. 組織の知識・人材ネットワーク形成

株式・証券のようにデータを「交換財」として売買するのではなく、「知るべき人のところにきちんと情報が行き渡ること」や、「世の中や組織の中にあるデータをきちんと使いこなすこと」を指す場合もあります。

 

「社内のデータ流通が停滞している」といえば、データの売買が進んでいないのではなく、職場のファイル管理や知識マネジメント、報告・連絡・相談フローの渋滞、社内データベースの使いづらさなどを暗に意味しています。日本の組織は他の先進国と比べてIT化が遅れているとされ、華やかなトレンドワードに隠れた、根深い問題がそこにはあります。

 

5. 情報システムのより簡便・迅速・広範な連携

 APIを介したデータの連携や、データマネジメントプラットフォーム間で顧客データ、オーディエンスデータを受け渡すときにも、「流通」という語が用いられます。より簡単に、スピーディーに、幅広い関係者間で情報をやり取りする製品・サービスを論じる際に、データエクスチェンジ、データフロー、データパイプラインといった用語が使われます。古くからあるITコンサルティングの一分野として、「データ流通」に関心が寄せられているのです。

 

6. 法人向けデジタルコンテンツの流通増

データを活用するというと、たくさんの数値や統計表、難しい数式を扱うと思われがちです。しかしそれだけではなく、音声や動画、資料など、デジタルコンテンツの流通が法人間で増えていくことも、データ流通の活性化につながる道すじと言えます。若年世代はスマートフォンでの動画コミュニケーションや、メタバースに没入するゲーム体験に慣れ親しんでいます。年長世代がそれらの流行に気づき、理解して、組織に新しい価値観を広めていくこと。これも広い意味での「データ流通」だと言えるでしょう。

  

さいごに

このように、「データ流通」という語だけとっても、さまざまな文脈で多様なことを表現するために使われています。「データ流通市場」という言葉もまだまだマイナーで、世間に知られているとは言えません。よく似た言葉も生まれては消えていく一方で、データ取引市場、データ市場、データマーケット、データマーケットプレイス、データエクスチェンジプラットフォームなど枚挙に暇がありません。

「データ流通市場の歩き方」編集部では、実体のない言葉を言いふらすのではなく、現場の最前線で起きていることを、業界ごとの事情、歴史とのつながり、文化のちがいを尊重しながら、時代の流れをより長い目で追いかけられる記事づくりに取り組んでいきます。

 

次回からは、「地図とモビリティの未来」をテーマに、「地理・道路交通・自動車」に関する動向を紹介していきます!

 

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